UPSは2種類あります。
システムが止められないものなら、復電するまで電力を供給し続けるもの。
この用途は普通モーターとか後ろの付いた制御盤までをバックアップしないと用をなしません。
売っている大型のUPSを普通に使うのが適しています。
もう一種類はSBCだけをBackUpするものです。
目的は至急安全にシステムを停止しData,Filesystemを保護するためのものです。
ここで結構誤解があるのですが、UPSはシステムの中では「信頼性の低い機器」です。
シリコンに比べ、ケミコンや、電池の寿命、信頼性はとても低いです。
UPSを付けることで信頼性を上げようとしている例を数限りなく見ましたが、絶対に上がるわけはないのです。
『必要悪』です。
ではなんで使うのかと言えばシステムが壊れる危険を回避するものです。
ここが第2の誤解なのですが、filesystem をbtfsにしてrootをリードオンリーでoverlay mountしたシステムはUPSがなくっても壊れません。
ばちっと電源断して平気なのです。こういうシステムにUPSを付けるのは愚の骨頂です。
ではどんな場合にUPSがいるのでしょう。
それはR/Wでしかfilesystemを作れない場合で常時もしくは不定期に書き込みがある場合です。
こんな場合は停電と同時にこの書込みプロセスに割り込みをかけ、まだ書いてないデーターを書き込む。
書き込み終わったら、syncする措置が要ります。
第3の誤解です。
やることはこれだけなのです。
ほとんどの皆さんはここでshutdown / haltしてますが、その必要は皆無です。
もう書き込みは終わったので、いつ電源が落ちてもいいし、必要に応じて自分で電源を切っていいんです。
長く見積もっても、2~3秒だと思います。
UPSと言うより5V系にEDLCのちっちゃいのを付けて置けば十分でしょう。
システムの信頼性を上げるとはそういう事なのです。
本当にUPSは必要ないのでしょうか? 全く必要ないことはないです。
絶えずDisk Writeを使用している。
DataBaseを多用している
など、不用意に電源が落ちると不具合を生じるシステムはあります。
でもそれを電池でバックアップしたのでは本末転倒で肝心な時に電池が空だった。
電池が発火した等、電池に起因するトラブルは、停電でシステムが損傷する事故より多いのです。
ではどうしたらよいのか?
電池ではなく電気二重層コンデンサを使ったUPSを考えてみました。
入力: DC6~24V 最大4A 出力:
DC5V3A (peak) 保持時間: 10分
平均電流500mA出力
SBC接続: USB type-C
保持時間が短い気もしますが書き込みを行っているdeamon processをkillし, syncすればいいだけです。
実際長くても3秒だと思います。
EDLCを増設して時間を伸ばすことはできます。でもEDLCの信頼性は電池より高いものの、シリコンほどではありません。
増設するほど、信頼性は低下します。必要最小電に抑えるべきと思います。
さて、どうでしょう。
予定価格:20,000円 売れると思いますか?
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組込システム学習の一助としてQuizを用意してました。
お楽しみください。
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